犬は色盲ではありません!犬の目から見える世界、どう見えているのか?

多くの人々が犬が見る世界は白黒だと思ってきました。これは「Will Judy」の「Training the dog(1937)で犬は黒と黒っぽい灰色の陰影の差のみ識別することができる」という発言から始まりました。しかし、2013年の研究で犬は全く色を識別できないわけではないと分かってきました。

犬の網膜には色分けできる円錐細胞が二つしか存在しないため、赤、緑、橙といった色を認識することができないです。犬は赤緑色弱の人が見る世界と同じような世界を見ていることになります。そのため、犬に青や黄色のおもちゃを買ってあげれば、正確に見分けることができるでしょう。

前述したように人は赤緑青の円錐細胞を持つので世の中の様々な色を認識できますが、犬は黄青の円錐細胞のみを持っているため認識できる色の種類が少なく、人と同じ色を見ても曇ったり暗い色に見えるそうです。そのほかにも、陰影の違いを識別する能力は低く、焦点距離が人より遠いため、近くのものがぼやけて見えるそうです。

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このような点が犬の生存や生活に不利に働くことはありません。 なぜなら、犬は人間より優れた動体視力と広い視野角を持っているからです。 

動体視力とは、脳が動くものを認知して身体に命令を下し、これによって身体が反応するまでにかかる時間的単位能力を意味します。犬は動きを感知する肝状細胞の数が多いので、点滅する光を識別したり茂みに隠れているリスの小さな動きを感知する動体視力がずば抜けているのです。つまり、人の目には素早く逃げるネズミが、犬にはゆっくり見え、このネズミを見るやいなや素早く追いかけることができるということになります。 

犬の視野角は犬種によって異なりますが、平均で約250度に達するそうです。広い空間を一目で見ることができるので、自分に近づく危険なものや敵から身を守れます。また、犬はとても優れた夜間視力を持っています。犬の目にはタペタムという反射膜があり、夜間でも多くの光を取り込んでものを見分けることができます。

それだけでなく、嗅覚や聴覚も発達しているため、色弱や近視といったデメリットを補うことができます。飼い主がこのような犬の視力の特性をあらかじめ勉強しておけば、トレーニング効果を高め、犬に対する理解度も高めることができるでしょう。

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